「1on1を行なっているが、振り返るとついついメンバーよりも自分ばかりが話をしてしまう」
これは1on1やコーチングに関する研修をご提供する中で、受講者からよく頂くコメントです。
目的はメンバーの自律や成長であり、マネジメントに求められる成果の一つと分かりつつも、
様々なタイプや事情を抱えたメンバーを前にすると思うようにコミュニケーションがとれない。
マネジャーが共通に抱える悩みだと思います。
ロナルド・A・ハイフェッツ教授のいう「技術的問題」と「適応課題」をお借りしてみると、
例えば以下のように分けて考えられるのではないでしょうか。
技術的問題
・傾聴のスキルが不足するため意識して沈黙を使えるようになる
・質問のスキルが不足するためオープンな質問を練習する
・承認のスキルが不足するため相手の話の中から必ず1回は承認してみる
など
適応課題
・上司たるもの全てにおいて正しい判断や指示を行いメンバーをリードしなければならない、という思い込みを外す
・意欲・能力の低いメンバーに対しては寄り添う時間は非効率的である、という考えを疑ってみる
・厳しい指導こそが若手を成長させる近道である、という持論を手放してみる
など
うまくなるためには・・・
●スキルは徹底して練習すること
テニスでもゴルフでもいきなりナイスショットが打てる人などいません。
ゴルフで言えば、何度も何度も素振りをし、コースに出て様々な芝や砂の状況で打つ実践を積み重ねる。
たまにナイスショットが出ると喜びに変わり、その再現性を求めて練習に励む。こんな感覚でしょうか。
●内省することで自分の行動や態度の背景にある価値観や信念を知ること
これもなかなか大変なことですが、なぜそのような言動パターンを自分は持っているのか自分の根っ子を探索し向き合ってみる。
現状を維持するのか、それとも勇気をもって新たな視点や考え方を取り入れていくのか。
じゃあ、どれくらいやればうまくいくのでしょうか。
答えは分かりません。
私の個人的な感覚だと、趣味であるゴルフも同じですが、一進一退。でも少しずつは・・・
そもそもうまくなりたいと思いつづけるモチベーションが大事なのかもしれませんね。