コラム

COLUMN
Vol.45

マネジメントで使える「ヒーローインタビュー」

2025/11/01

上手くいった時に反省しているか?
人は仕事でトラブルや失敗を起こすと、さすがにへこんで「次はこれはやめよう」「ここは注意しよう」と思うものです。
一方、仕事が上手くいった際はどうでしょうか。「あ~よかった」で終わってしまいがちではないでしょうか。そして上司も「おめでとう。次も頑張ってね!」で終わってしまい、その成功の背後にある取り組みについて、部下から話を聴くことは少ないのではないでしょうか。

部下の仕事が上手くいった際に、上司と部下で上手くいった秘訣を振り返る。これをヒーローインタビューと呼んでいます。

ヒーローインタビューのようにマイクを差し出す
ヒーローインタビューとは、まさに野球のお立ち台のイメージです。上司が部下にマイクを差し出し、上手くいった仕事について根掘り葉掘り聴きだします。
例えば、部下が新規のお客様から受注を決めたとしましょう。まさに上司が部下にマイクを差し出して、
「どんなアプローチをしたの?」「どこで、お客様の感触が変わったの?」
「その時、どんな工夫をしたの?」「どうして、そうしようと考えたの?」
と、取り組み内容を具体的に聴きだしていくのです。既に分かっていることがあったとしても、あえて部下に語らせるのです。

結構、上司が知らなかった事実や、部下が工夫していたことが出てくると思います。そして、その話をしっかりと上司は受け止めます。
そして締めの言葉はこれです。
  「その取り組み、とっても良いね! ぜひ次の商談でも活かそうよ!」
こう言われると部下は嬉しいでしょう。

~ヒーローインタビューのイメージ~
ヒーローインタビューのイメージ

上司が自分の結果のみではなく、工夫・苦労・努力に注目してくれて、そこを認めてくれる。まさに「聴くことは自信につながる」です。
5分程度のヒーローインタビューで十分です。ぜひ、部下にマイクを差し出してみてください。

※2025年9月発刊 部下を活かして成果をあげる ~明日から使えるマネジメント51のコツ~ 
西田直史著  より抜粋

Editor Info.

名古屋支社長
エグゼクティブコンサルタント

西田 直史

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